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「石の花」パーヴェル・ペトローヴィチ・バジョーフ [書籍]


石の花

石の花




ロシアのウラル地方に伝わる民話をベースにまとめられた名作で、表題の「石の花」他四編が所収されている。
農奴制の社会を背景、市井の貧しく素朴な人々と「銅山(やま)のあねさま」と呼ばれる孔雀石の精霊の物語。

この物語に出てくる宝石は美しく魅惑的、一方で残酷に冷たい。
映画ブラッドダイヤモンド」のダイヤモンドのチンケな扱いとはひと味もふた味も違う。
美しいものが、美しいからこそもたらす不幸を淡々とした語りで描き出す。

若い石工、ダニールシコは鉱物のもつ美しさを追求しようとする。
しかし、命のない石に魅了されると、人が踏み入れてはならない領域に陥りかねない。
見たものは不幸せになるという石の花の言い伝え。
美しいものに対する畏敬の念。

とにかくよいです。
ご都合主義のハッピーエンドとか、説教くさい教訓潭とは無縁の、真に「美しい」物語。

違う出版社で、他にも手に入りやすい版があるんだけれど、シロタは童心社の島原落穂訳でインプリンティングされてしまってるので、他の翻訳はなんだか馴染まない。
岩波あたりだったら結構いい訳で出てそうだけどね。
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