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サウンドトラック「大英博物館 vol.1」式部 [音楽]


ニコニコ動画でupされてんの発見。つかコレ、vol.1とvol.2の全曲合わせて140分もwebで聴いちゃう仕様なのですかい(呆)。時代は変わったのう。
ともあれ140分まるまる聴かんでも、一曲目の冒頭をご試聴あれ。あーはいはいコレね!ていう人もおられるかと。

1990年から’91年にかけて放送された番組、NHKスペシャル「大英博物館」のサントラ。この頃のNHKスペシャルってすっごく豪勢な番組だった覚えがあるな。その前の「驚異の小宇宙・人体」とか「銀河宇宙オデッセイ」とかもハマって観てた。

考えてみりゃギリシャ彫刻をロンドンで観るってのはヘンな話だのー、大英博物館てエラソーだけども要は海賊のぶんどり品を並べとる訳じゃないんすか、と、理屈をこねつつ、あの辛気くさくてやたらにだだっ広デカい博物館のイメージにぴったりかもしれない。というかシロタ的大英博物館はこのサントラのイメージがすっかり定着してしまっている。

このサントラ以来、歌謡曲やポップス以外の音楽、特に、所謂民族音楽(アジアとかオリエンタルていうキーワードに反応する感じの)てやつに興味をもってみたりしたのだった。
ある時期の趣味嗜好を決定づけた、個人的には重要な音楽。


1. VOICE OF TIME~古歌~
番組オープニング曲。広大なスケール観ていうか、レンズが広角にがーっと引いて広がってくような、拡充していくイメージの。おおたか静流の歌唱、明確な意味をもたない発声(ヨリ〜ヨリ〜て聞こえる)の歌が土着的に力強く、ひっじょーに印象的。世間でも結構話題になってたと思うが。
おおたか静流のベストアルバム「VOICI VOILA」にも何曲かここから収録されてる。

2. TAPESTRY~つづら織り~
エモーショナルなヴァオリンが印象的。ベースやシンセの複雑で緻密なリズムがきっちり支えてる感じ。

3. LONELY WOMAN~歴史の中の女たち~
切なげに哀愁漂う旋律がちっとばかし湿り過ぎかなーと思わないでもないんだけど、疾走感ていうか躍動感があって気持ちよく聴ける。チェロが渋くってイイ。

4. GREAT RULER~偉大なる支配者~
ちょっと時代劇みたいな大仰な感じもする“えっへん”な曲。管楽器の華やかで勇壮な盛り上がりに高揚。

5. UNDINE~水の精霊を呼ぶ歌~
可憐なケーナの、土着的な素朴で力強い旋律で幕開け。中盤から賑やかな狂騒の複雑な掛け合いで盛り上がる。

6. FESTIVAL~古代の祭り~
一定のリズムが気持ちよくって瞑想。シンプルな旋律が丁寧に繰り返される。リコーダーかな。笛の音が印象的。

7. SECRETS OF LIFE~生命の神秘~
柔らかく淡い高音の歌唱が印象的。静流ちゃんの正確な技巧を堪能。優美な弦の音もイイ。

8. GREEN FIELDS~緑なる大地~
なんかこれまたエラそーに畏まった感じの大仰な楽曲。オーケストラの厚みのある音でたっぷりしっかりずっしり。

9. RAMESSES Ⅱ~ラムセスⅡ世~
これも“えっへん”なんだけど、もったいぶってタメの長いエラそー感。いよいよお出ましになるかっ?的なハラハラっていうか(意味不明)。

10. THE BIRTH OF NEW KINGDOM~新しい王国の誕生~
なんか中世な印象の素朴でかわいらしい旋律。管楽器ぽい素朴な音からこってり加工構築されたシンセまであれこれ駆使され、後半は重層に盛りだくさん。

11. A MYTH~神話~
ミステリアス煽りな効果音ぽい。意味ありげなパーカッションがあざとさギリギリ。

12. SWALLOW~つばめ~
切なげで慕わしげな、それでいて力強い旋律。南米フォルクローレ調のサンポーニャと、チャランゴと思わせて実はウクレレなんだって。へー。

13. MOTHER NATURE~母なる自然~
静流ちゃんのひとり二役歌唱の妙技に惚れ惚れ。シンプルな旋律の掛け合いがめくるめく。

14. WINDY CITY~風化の街~
風の音ぽいサラサラ感から、ヴァイオリンの泣き全開。ぴこぽこ電子なパーカッションが不思議感。単なる効果音に留まらずちゃんと楽曲として聴けるんだよなこのサントラ。

15. HARVEST~豊穣~
リコーダー他、フルートや笛の音がひじょーに印象的。つか、何はともあれリコーダー。クリアで清潔で鮮やかな音色。

16. BATTLE OF WARRIOR~出陣~
これまた時代劇チックな。弦楽器の神経質な煽りとデカい系管楽器の深い低音の勇壮。

17. VOICE OF TIME~古歌~(インストゥルメンタル)
煽りな盛り上がりは抑えられつつ、ゆったり雄大で壮大なイメージ。たっぷり弦楽器の厚い音。

18. VOICE OF TIME~古歌~(フル・ヴォーカル・ヴァージョン)
1.に歌詞がのせられた歌唱バージョン。これはこれで好きだけど、今聴くと過剰な印象もあり。かも。







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「三文ゴシップ」椎名林檎 [音楽]

美麗ジャケット。写真もさることながら、印刷が美事。
印刷ってのは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)4色の網点の重なりで表されるわけなんだけども、ピンクとかオレンジの発色はMとYの掛け合わせではなかなか再現が難しく、くすんだり濁ったりしがち。人の肌の微妙な色合いや質感を滑らかに出すのは、色校正に熟練を要する仕事なのです。しかも椎名林檎となれば大量ロットであろう、ムラなくクオリティを保たなくてはならんから大変。

このジャケットの場合はYMCKに加えてもう一色、もったりしたサーモンピンクを特色につかって、より肌の色や艶やかさを出してる。マットでスモーキーな風合いがエロティックなんだけど下品に堕さない。ノリノリにナルシスティックなポーズっぷりも三文ゴシップなセンスでスバラしい。素敵ー。

で、肝心の楽曲がこれまた麗しい。ていうか、気持ちいい。体感的な快さ。
自然に口ずさんじゃうような、体に入ってくる音楽。覚えやすいと思った。
これまで、特に「無罪モラトリアム」や「勝訴ストリップ」あたりに顕著な、情念がぐつぐつたぎるような、歌詞やパフォーマンスの文学性みたいなものに注目されがちだったのかもしれないけど、どーんと音楽性で勝負!って感じの。
つか、これまでだって、ずーっと音楽性にこだわってきたんだろうけども。
情念ぐつぐつな文学性がお好きな方は「三文ゴシップ」は残念に思うらしいけど、わたしは好き。


1. 流行
いきなり男声のラップで何ごとかと思った(笑)。日本語ラップってどうにも馴染めない。中盤から後半に向けての盛り上がり加速に高揚。

2. 労働者
林檎ってあんまり恵まれた声質ではないよな、と思いつつ、そのぶんとても律儀に歌唱してる、となんとなく思った。カッキリ滑舌のよさ、サビんとこの盛り上がり歌い上げに生真面目さを感じる。いじらしくって好感。

3. 密偵物語
劇的で大げさでノリノリな(笑)。ぶっとび気味で印象的なフルート、ベースの疾走感。たっぷり楽器の厚い音。合間にセリフを入れ込んだりすんのって、お茶目さん(笑)だよねー。

4. 0地点から
浮遊感。ふわふわゆったりもったり漂うような、それでいて確かな足取りの。後半の声の重なり、コーラスの荘厳。

5. カリソメ乙女(DEATH JAZZ Ver.)
ジャズアレンジであるらしいんだけど、チンドン屋っぽい、とも思っちゃったのはシロタの不見識であろう(笑)。トランペットが賑やかにコブシまわしたりとかおっさんがアジってるとことか蓮っ葉な歌いっぷりとかさ。

6. 都合のいい身体
大げさなオーケストラ(笑)。弦隊のものものしい幕開けに歌詞が「終にやって参りました勝負の時」って歌い始めが出来過ぎで笑える。とにかく大仰でひたすらな高揚、最後の最後まで盛り上がりまくり。

7.
きれいなうた。一途でいじらしい歌詞世界。弦の音、ベースやパーカッションの厚い音が生真面目で律儀な歌唱を支える。終盤、洒脱なピアノにヴァイオリンの泣きがしみる。

8. 二人ぼっち時間
快い。体に気持ちいい。やたらに鼻歌で歌っちゃうくらいに体に入ってきて覚えてしまった。賑やかな管楽器、サックスがじゃれてるみたいで微笑ましい。タップんとこも愉快。

9. マヤカシ優男
またもう(笑)。芝居がかって大げさでものものしいんだから。ベース、ピアノのスリリングな疾走感。なんか妙に不穏な音が背景に仕込まれてる。カリソメ乙女のアレンジを施した“SOIL”&“PIMP”SESSIONSていう人らの仕業はけれんたっぷりで劇的でおもしろいなー。

10. 尖った手口
あからさまに不穏。エフェクトのかかった声、全編整えられたプログラミングの、機械でマシンでメカな冷たさ。疾走感が寒々しくもクール。日本語ラップんとこは違和感あり。

11. 色恋沙汰
ベースのリズムが全編を洒脱にまとめてて、オシャレ感漂う。甘くてポップい、とろけ気味の柔らかさに、ほんの少しメランコリーつかアンニュイな苦み。

12. 凡才肌
アコーディオンて鄙びてのどかな音の楽器なイメージだったんだけど、これはなんだか不穏で不安で暗い。キツそうな歌唱も相まって息苦しい。

13. 余興
これ好き。前向きな歌詞にテンションあがる。心意気っていうか気概に溢れる義侠の歌とでもいうんですかね(笑)。景気のいいギター、この曲の並びからは妙に安心感を感じるバンドサウンドに元気が出る。

14. 丸の内サディスティック (EXPO Ver.)
へえー、と変貌っぷりに驚き。ゴスペル風なコーラスは圧倒的に迫ってきつつ気持ちよく伸びて快い。泥臭さが抜けたさらさらオサレな清潔。





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「VOICE FROM ASIA」VOICE FROM ASIA [音楽]

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わたしの大好きな歌い手、おおたか静流がヴォーカルをつとめるグループ、VOICE FROM ASIAなのだけど、どうもこれamazonでは扱ってないみたい。アートイベントを企画運営したりする青山スパイラルから出てる、ナゾのアルバム。1990年制作。どこで入手したんだっけか。

アルバムタイトルでもありグループ名でもある VOICE FROM ASIA の名前の通り、アジアな気配というかフレーバーというか雰囲気なんだけど、別にこれみよがしにアジアの楽器を使いまくって民謡やお祭り音楽をやる訳ではない。
全体にヴァイオリンが印象的なんだけど、クラシックとかオーケストラのイメージじゃなくって、ロマ音楽のフィドルみたいな、ヨーロッパの辻楽みたいなヴァイオリン。そこはかとない鄙びた土臭さと躍動感を感じさせて、そこにパーカッションとギター、ベース、他、彩りの楽器(静流ちゃんの大好きなおもちゃくさい笛とか打楽器なんじゃないかなあ)が加わわる。
ルーツがはっきりわかる音楽じゃなくって、ハイブリッドな無国籍感。

楽器も音数もそんなに複雑じゃないと思うんだけど、ごった煮的な、いろいろ煮込まれてなんのダシなんだかよくわかんないけどウマいっすね、みたいなイイ味が出てて、おもしろ濃ゆい。

ヴォーカルは歌い手というよりは声っていう楽器な感じ。静流ちゃんお得意のスキャットていうかアドリブていうか、いーーー、とか、ええええーーー、とか(笑)、さまざまな音色の声が駆使される。
フランス語北京語日本語英語がごた混ぜな歌詞も凝ってて、言語の意味性よりも多様な言語を音として楽しむ感じ。

最近になってまた引っ張り出して聴いてみてんだけど、改めて、なんかコレすごくいいものなんじゃないかなーって、ひとりで有り難がってる(笑)。


1. ÇA VA TOKIO/サバ トキオ
粋。低めに押さえたシックな声、渋くてカッコいいのと同時に、土俗的な力強さを感じさせたりもしていろんな表情がある歌唱。マンドリンの軽快な音が重過ぎ渋過ぎを防いでる。ヴァイオリンというよりフィドルと呼びたい感じの、フォークロアな質感のヴァイオリンの泣きが鮮やかで、人の声よりも艶っぽい。ヴァイオリンてなんて叙情的な楽器なのだ、と思った。
フランス語まじりの歌詞が大人っぽく艶やか。

 Tokio 味感れ永遠香, dansez
 Ma Tokio, fais de beaux rêves
 Petit fleur. Nor eh. Ça va?
 (味感れ永遠香には、mesare e no kokochi、とルビがふってある)

2. WOLF/狼少女
エレクトリックギターのギュイーンてやつと、エフェクトのかかった静流ちゃんの“遠吠え”が狂騒の態。歌詞はなくって、全編スキャット。言語から隔った“声”そのもので、動物的な声と、歌として成立する歌唱の間を探る感じ。

3. TALKIN'/トーキン
北京語のカチカチコトコト固い感じが楽しく、言葉遊びみたいに繰り返される。リズムが心地いい。ちっちゃい子どもに歌ってみてほしい感じのかわいさ。

4. MOON/ムーン
一定のリズムで全体を支配するコロコロな音(木琴とか竹琴みたいな)、鈴の束と大太鼓みたいな音がアクセントに引き締め、シンプルな旋律が繰り返される。わりにストイックな楽曲なんだろうと思うけど、妙に魔術的な雰囲気。

5. FLY AWAY/飛べ西へ
タイトルとか歌詞のイメージのせいでもあるんだけど、力強い疾走感とか躍動感がまさに飛翔する楽曲。旋律の躍動が体感的に快い。大きな鳥が力強く飛ぶイメージ。羽ばたくんじゃなくって安定して滑空する。

6. SWEET ONG CHOH/スウィートンチョー
日本語英語北京語ごた混ぜ。ひとことひとこと区切るような旋律で、言葉の響きがやたらに愛らしい。“逢いたかったよ”が“アイタカタヨ”みたいに訛って歌われてたりして、それがまた可愛い。コロコロ竹琴(推定)のリズムとシンプルな旋律の繰り返しがクセになって、脳内リピート率高し。

7. DRIFTING/漂
ぐるぐるふわふわ空中を漂い彷徨うようなイメージ。のどかにゆったり軽快なんだけど、どことなく不穏な感じもする旋律。

8. ECHOES/恋連歌
躍動感のあるリズムをベースに、女声と男声の掛け合い追いかけっこ。全編スキャットで静流ちゃんの得意なええええー、とか、うにゃーーーー、とか、えいやらほういほい、とか好き放題(笑)。

9. DOO-LOO-WA/ド・ウ・ル・ワ
凛々しく清しいイメージ。明るく鄙びたフィドル、賑やかなパーカッション、野放しな静流ヴォーカルがそれぞれ好き勝手に遊んでいるようでいて、ちゃんと噛んでる。キレよく音が重なり、揃ったときの音の厚みが豊穣。




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「Dr. John Plays Mac Rebennack」Dr. John [音楽]



Dr. Johnのご機嫌ピアノ。
ヴォーカルの入ってる曲もあるけど、基本ピアノのみのシンプルなアルバム。

ここんとこ、就寝時にこればっか聴いてる。
暑くって寝苦しくって、苛々して凶悪な心持ちに傾きかけるところに、これは効く。
なんかいい具合に力が抜けて安らぐっていうか、気持ちよくほぐれる感じ。

しかつめらしく気取ったおピアノじゃなくって、はっちゃけて愉快に転がる野放しの音。
全然気負ったところがなくって、とにかくピアノが楽しくってしょうがないって感じがたっぷり幸福。

すっごく粋。
高邁な思想とかややこしいことはいっさい無しの、ただ、音楽っていうこと。
極上。

また一曲ずつ感想書こうかと思ったんだけど、一曲ずつどうのっていうんじゃない気がする。
一にして全、全にして一、みたいな。
底抜けに愉快だったり、粋でしゃれてたり、ちょっと羽目を外してみたり、気障なくらいキメてみたり、お行儀よく律儀だったり、それぞれに雰囲気があるんだけど、どの曲も見事にDr. John。
全体に通じるのは、沁みるような愛情のトーン。ピアノが、音楽が、すべてが愛おしい。

ていうか、聴いてると、なんかもう言葉とか書くのどーでもよくなっちゃって(笑)。


1. Dorothy
2. Mac's Boogie
3. Memories of Professor Longhair
4. The Nearness of You
5. Delicado
6. Silent Night
7. Dance A La Negres
8. Wade in the Water
9. Honey Dripper
10. Big Mac
11. new Island Midnight
12. Saints
13. Pinetop
14. Careless Love
15. Deep Blues
16. Ti-Na-Na
17. Dorothy(take2)





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「Ductia」カテリーナ古楽合奏団 [音楽]

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カテリーナ古楽合奏団のwebサイト

大学んとき、ってももう10年以上むかしの話だけども、民俗学&文化人類学の課外講座の体裁でコンサートが行われて、初めて古楽器の演奏を見聞きしたのでした。おもしろかったー。

とにかく楽器が愛らしく素敵なのです。
カテリーナ古楽合奏団のwebサイトで楽器の部屋を覗くとくわしく解説されてます。演奏写真もあったりして楽しい。お薦め。

なんていうか、それぞれの楽器に人格が感じられるような、人懐っこい姿をしてる。洗練されているとは言い難い。無駄な機構とか風変わりな形態とか、近代合理化精神からすれば“改良”の余地が残されまくっている未完の楽器ってことになるんだろうと思う。
実際、この楽器たちは温度とか湿度変化の影響を受けやすく、すんごく安定しない気難しいところがあるそうで、コンサートが行われたのは夏だったのだけど楽器への影響を考慮して冷房を入れなかった。

誰が奏してもある程度正確な音がきちんと発せられるお行儀のいい楽器ではなくって、奏者の腕前や調子の良し悪しによって著しく音程や音色を変える。
ある意味、有機的な感覚とも言えるような楽器と奏者との関係。

その音色はどこか鄙びたような、懐かしいような感じもして、すんなり耳馴染みがいい。聴く者に緊張を与えず、聴き疲れない。どこかで聴いたことがあるような、くったり体のかたちに着慣れた衣類みたいな。

演奏される曲目は中世ヨーロッパ(12世紀〜17世紀、フランスやイングランドやドイツやさまざまな地域)の楽曲で、これまた親しみやすく懐かしい感じ。どの曲もシンプルな旋律が繰り返されるシンプルなつくり。その分、楽器の音色そのものを素朴に味わえる。ほとんどの曲が2分程度の短い曲なんだけど、どれもずっと繰り返して続けられるような広がりのある曲。
中世の音楽の再現っていう訳ではなく、むしろ特定の解釈にこだわらず、純粋に楽曲の魅力を引き出そうという試みであるらしい。
たぶん楽器が一番気持ちよい音を出せるように演奏したらこうなった、って感じなんじゃないかと思う。

古いんだけれども新しい。
永遠に未完成な楽器と音楽。
ちょっとよいです。

1. 三声のモテット Balam 作者不詳(13c. France)
とろっとつやのある笛の音が官能的な、出だしのご挨拶って感じの曲。つかわれている楽器はツィンクてやつかクルムホルンか?わかんないけどCDジャケットの楽器写真を眺めて想像しながら聴くも楽し。

2. ドゥクチア Ductia 作者不詳(13c. England)
カヌーン(推定)の華やかな弦の音、同じメロディをリコーダーが追う。シンプルな旋律を音色や装飾を違えながら繰り返す。軽やかでかわいい。

3. エスタンピー Estampie 作者不詳(13c. England)
ドゥクチアからつながって始まる感じの出だし。リコーダーの澄んだ音色がキレイで聴き惚れる。トレブルヴィオール(ヴァイオリンの祖先ぽい擦弦楽器)の不協和音ぽい鈍くさい音が妙に味わいがあって鄙びてていい。輪になって踊りたくなる感じの賑やかさ。

4. ショーム吹きの踊りHoboecken Dans ティールマン・スザート(16c. Flanders)
金属的なプサルテリー(推定)の弦の音で涼しげに始まり、ショームの鄙びて土臭い旋律が繰り返される。ショームはオーボエみたいなリードで音を出す管楽器の祖先なんだと思うけど、なんかアラビアとか中近東の匂いも感じられるような音色。なんとなくものがなしい旋律があたたかみのあるショームの音色と相まって味わい深い。

5. トリスターナ Lamento di Tristano 作者不詳(14c. Italy)
どことなく中近東風な。粘っこいドラムの響き。

6. フォンタナ Tre Fontane 作者不詳(14c. Italy)
賑やかでせわしない、ヒバリみたいな感じのリコーダーの旋律に、ドゥンベクていう太鼓のリズムが疾走感。楽器は少ないっぽいけど音が足りない感じはない。即興っぽい臨場感のある曲。

7. 輝く星よ Lucente Stella 作者不詳(14c. Italy)
トランペットみたいなホルンみたいな、豊かに広がりのある管楽器(ツィンク?)の音色が印象的な楽曲。渋い。

8. ロンド 「なぜ」 Pour quoy ティールマン・スザート(16c. Flanders)
繊細で可憐な弦の音がたまらん感じにかわいらしい。でもって、ちょっと切なげな感じもありつつ。オルゴールみたいで叙情的なポロポロさ。かっわいい。

9. 五月の日々 Kalenda maya ランボー・ド・ヴァケイラス(12c. France)
律儀な感じで刻まれる3拍子のリズムにリコーダーとショームの旋律とハーモニー、合間にジューズハープ(口琴の一種だと思う)のポヨヨ〜ンがのどかに可笑しい。風景が浮かんでくるような情景的な曲。

10. ブルゴーニュのブランル Bransle de bourgone クロード・ジェルヴェーズ(16c. France)
バグパイプの生真面目な安定感のある旋律から始まり、各種フルートやリコーダーやショームが旋律を追いかけっこ。途中から存在感のある打楽器も加わり、躍動感に満ちてはじける瑞々しい楽曲。

11. ディンディリン・ ディンディリン Dindirin Dindirin 作者不詳(16c. Spain)
夜店で売ってる風船のおもちゃみたいな、カズーみたいなブーブーいう音。これなんだろう。リードで鳴らす管楽器っぽいんだけどなあ。クルムホルンかなあ。

12. プッタネラ Putta Nera Ballo Furiano ジョルジョ・マイネリオ(17c. Italy)
これもやっぱりおもちゃくさいブーブー音。やっぱりクルムホルンか。ショームも加わり、軽快なモロッコドラムのリズムがポコポコかわいい。くるくるまわって踊りたくなる感じの軽やかさ。

13. ブランル 1 Blansle クロード・ジェルヴェーズ(16c. France)
リズミカルに刻まれるリコーダーの旋律がかわいい。思わず笑みがこぼれる感じの可愛らしさ。

14. ブランル 2 Blansle クロード・ジェルヴェーズ(16c. France)
ツィンクの柔らかく太い音で始まり、徐々に楽器が増えていく。 ブランル 1とは違う旋律だけど、リズムは似てる。ステップを踏むような軽やかさ。ブランルはフランス起源のダンスだそうな。

15. 愛する人よ Ahi Amors 作者不詳(12c. France)
弦楽器中心の繊細な響きあい。ゆったりしたリズムを彩るようにさまざまな音色の弦がはじかれ、擦られ、華やかで重層的なハーモニーが快い。たゆたうような3拍子にうっとり。

16. 花より美しきものは Plus Belle Que Flor Est 作者不詳(13c. France)
はかなく掠れるようなパンパイプの音色が切ない。

17. 森の小鳥 Rossignolet au Bois 作者不詳(Flanders)
甘く官能的な擦弦楽器の旋律に、金属的な撥弦が重なり、さらに濃密な太い擦弦。人の声に似たゲムスホルン(推定)の音にどきっとさせられる。もったり粘りのきいた濃密さのある楽曲。森の小鳥っていうよりか、暗い森とか夜をイメージさせられる。

18. アルマンド Allemande ヨハン・ヘルマン・シャイン(17c. Germany)
リコーダーとショームの掛け合いが饒舌。モロッコドラムの規則正しいリズムに安心して踊るような二対の笛。折り目正しく上品なお嬢さんて感じのきりっとした楽曲。

19. ラ・マンフレディーナ La Manfredina 作者不詳(14c.Italy)
ゴシックハープの金属的な弦の音がザランザランかき鳴らされる。中近東っぽい和音と粘り気のある旋律がちょっとあやしげ。スタッカートを利かせたキレのよさが勇ましい感じもあり。おもしろい曲。

20. 優しく美しい乙女 Douce Dame Jolie ギョーム・ド・マショー(14c. France)
ゲムスホルン、クルムホルン、ショーム、トレブルヴィオール、サズ、ポルタティブオルガン、タンバリン、ダフ、と楽器の揃えが豊富で厚みのある音。ゆったり→弾むような躍動感と、動きのある旋律が豊穣。




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「Telecastic fake show」凛として時雨 [音楽]

音楽は時間軸の芸術なんだと思う。そりゃ、空間的な音の広がりとかもあるけれど、時間がなかったら(静止してしまったら)音声は発生し得ない、とか、そういう意味で。

んで、感情というのも時間軸に位置を占めるもんなのではないか、とぼんやり思う。
音楽も感情も、どちらも止め置けない。静止させて精査しようとすると消える。静止状態では存在し得ない。その、止め置けない感じが、なんとも。

音楽は感情的であり、感情は音楽的である。

という訳で、感情的に好ましからざる状態にある場合に、音楽を聴いて落ち着こうとしたり、或いは鬱憤を晴らそうとするってのは、頷けるものがある。
乱れた時間軸を、音楽の時間軸によって調整する、みたいな感じで。


で、“凛として時雨”←バンド名。些かダサいのは狙ってんのか。



シロタ的機能性音楽。
益体もないことを考えてしまい、重暗くなりそうなとき、薄暗い気持ちを吹っ飛ばしたいときに大音量で聴く。

たぶんそんなに複雑な音ではないんだろうけど、重なりが巧みでスカスカな感じがしない。ヴォリュームっていうか塊感で迫ってくる。鈍重なところはいっさいなくってものすごくシャープで怜悧。技術的な精度の高さ。
甲高くキレてるヴォーカルが神経に障る。で、女性ヴォーカルが音外してんのにイラっとする。

決して楽しめるものではない。とりあえずわたしは楽しめない。むしろ不快なんだけど、不快なものが聴きたい。痛気持ちいい感じの破壊力。
体調悪いとき、苦いものとか酸っぱいものが欲しくなったりする感じに似てるかも(笑)。

そういう聴き方をするんなら音楽でなくてもよさそうな、なんかデカい音を鳴らしとけばよさそうな気もするんだけど、そうでもないらしい。

抑制が重要な気がする。
ぶちキレて暴走しているようで、実はものすごく精緻にコントロールされてる感じ。
苦さとか不快さが高純度に精製されて、雑味がないっていうか。


ていうかもっと単純に、さっくりカッコイイって言いたいとこなんだけどねえ(笑)。
どうもそういうんじゃないらしい。






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「勝訴ストリップ」椎名林檎 [音楽]

「無罪モラトリアム」の歌謡曲っぽい感じ(思いっきり直球で“歌”って感じ)を好んでいたもので、凝りまくった音とかガリガリ汚してある感じとか、最初聴いたときは全然わかんなくて戸惑った。ていうか、今でもよくわからない。ロックをがっつり聴く人にはわかりやすく馴染むらしいけど。
ところどころすんごい聴きづらかったりイラっとするんだけど、なんかただごとでない感じで捨て置けない。
ときどき取り憑かれたように聴く。


♪虚言症
大丈夫だっていう根拠はなんにもないのに、大丈夫、と思える。ていうかむしろ、根拠なんかないからこそ信じられるもんなのかも。

♪浴室
かっこいいなー、と思ってるうちに徐々にヤバくなってくるみたいな。シュールな歌詞はともかくとして、サビんとこに加わってくるガリガリしたギターの音とかナゾの重低音とか、不穏に弦が弾かれる感じとか、大変怪しい。妖しい。

♪弁解ドビュッシー
すっごく聴きづらい。不快だったりもする。なんか触覚にクる感じの不快さ。

♪ギプス
次の闇に降る雨と合わせてセットになってる印象。おセンチ極まりなくって、そういうのつい鼻で笑いたくなるんだけど、そういう態度を躊躇わされる。それどころかうっかりするとさめざめ聴き入ったりする。捨て置けない。

♪闇に降る雨
出だしの弦楽器で荘厳に幕が上がるイメージ。不穏でめそめそしたヴァイオリンにイラっとする。
泣くのを我慢して喉が重っ苦しいときの感じに似てる。

アイデンティティ
ぶちキレた疾走感が爽快。ちゃぶ台ひっくり返しな自棄糞な爽快さ。

♪罪と罰
広大な深夜、たったひとりで居る。寂しいけど寂しいのが心地いい。そんなイメージの。
なにかに決着をつけようとしてるような感じもする。
ストイックでかっこいい。

♪ストイシズム
わからない。ごちゃごちゃしててヘン。無邪気を装って莫迦にされてるような感じがしてイラっとする。

♪月に負け犬
なんかヘンな旋律、ヘンな曲なような気がする。必死でがむしゃらで青臭い。

♪サカナ
妙に達観を装ってる感じが実は青臭いよね、って感じの。嫌味を言いたい気分、な感じにも近い。
アルバムのアタマから聴きながら書いてんだけど、どんどんネガティブになってきてるぞ自分。)

♪病床パブリック
ジャリジャリ汚した音が不快。生理的にクる。弁解ドビュッシーと対になってんのかな。音はともかく、旋律は好きかもしれない。

♪本能
内田春菊みたいな、露悪的にみせつけるエグさ。復讐、みたいな感じがする。
サビんとこの歌詞と旋律、迫力の盛り上がりは胸がすく。ざまあみろ、な爽快さを感じる曲。

♪依存症
絶望ていうか諦めっていうか、暗さ極まってる感じがするのに、妙に穏やかに落ち着く。


我ながら暗くって不健康な聴き方をしてるなーと思う。陰鬱で頽廃で世紀末的。
でも暗くなるのが悪いこととは思ってないんだけども。






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「VOICI VOILA」おおたか静流 [音楽]

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そもそも、おおたか静流という人を知ったのは、NHKスペシャル・大英博物館のサントラ。

オーケストラにケーナとかタブラとか民族楽器の音が散りばめられ、複雑で豊穣な音の厚み。雄大なスケール感に、そこはかとない無常観が漂い、大英博物館の収蔵品の放つ歴史の残滓みたいなものを感じさせる。
んで、滔々と流れゆく歴史を表す音世界の中で“人間の声”を演じたのが静流ちゃんだった訳です。
番組オープニングのVoice of Timeでは、明確な意味をもたない発声(“ヨリ〜ヨリ〜”て聞こえる)で旋律を歌い、土着的な力強さで人の姿を印象づける。


このアルバムはおおたか静流ヴォイスコレクションとサブタイトルが付され、それも納得の多彩なヴォーカルパフォーマンスぶりを堪能できる一枚。大英博物館サントラからも何曲か収録されてる。




♪花
たぶん静流ちゃんの歌で一番有名な曲。カセットテープのCM(TDK AXIA)では、いきなりアカペラの“泣きなーさあいー”でびっくりした。
張りのある声は体の中心を貫くみたいで、歌いながら泣いてるみたいだと思った。
喜納昌吉のしゃがれたような渋い歌声もいいんだけど、男の人が歌うとなんか違う感じがするんだよね。女声は自ら泣き笑い、生を歌い、男声はその傍らに寄り添う感じ。とでもいうか。

♪Whisper Low
静流ちゃんと加藤みちあきのユニット、didoのアルバム「Pãgina」から。マツダ ルーチェのCM曲だったそうな。
冒頭、柔らかな歌いだしから、シンセがゆったりしたリズムを刻み始め、シンプルな旋律の繰り返しで恋が育ってゆく姿が歌われる。の張りのある声とは全然違う声で、暖かみのある、柔らかな肌触り。後半につれて力強く熱く昂る。

♪Roaming sheep
ファイナルファンタジーⅢのイメージ曲だったらしい。ときどきこの曲の熱狂的なファンが居てびっくりする。
これまたシンプルな旋律の繰り返しなんだけど、大英博物館サントラ的な土着と哀愁で懐かしい感じ。
ただこれ、なんか編曲がヘンなような気がする。トートツに楽器が加わって、トートツに終わるみたいな。

♪古歌〜Voice of Time〜
大英博物館サントラ、番組オープニング曲のフルヴォーカルヴァージョン。ていうか、歌詞がついた。激しい当て字の凝った歌詞で、雄大で壮大で歴史大河でロマンで恐れ入りました、って感じ(笑)。びたびたにハマって聴いてたけど、今聴くとちょっと大仰な印象。今イチ旋律にのってない気もするし。
ヴォーカルメインで歌として聴くよりは、ケーナの可憐な音や複雑なリズムを刻むパーカッションと同列に人の声っていう楽器として聴く方がアリなんじゃないかと思う。

♪MO・E・GI
アルバムタイトルのVoice Voilaってのはこの曲の歌詞から。フランス語で「こちらに…あちらに…」っていう意味らしい。語感もなんだかふわふわしてる。
囁くように柔らかく歌われてて、ゆったりしたリズムとあいまってふわっふわなスフレみたいな曲。
歌詞のフランス語がまたふかふかのふわふわクリーミー

♪Mother Nature
大英博物館サントラから。少年の声と少女の声の掛け合いが演じられてるんだけど、この少年の声がウィーン少年合唱団ですか、ってくらいに少年しててびっくり。金属質の輝きを思わせるようなピンと張りのある若々しい声。

♪The Breeze
これもファイナルファンタジーⅢのイメージ曲なんだそうな。歌はイイんだけど、サビんとこの明からさまな盛り上げアレンジがちょっと恥ずかしい(笑)。後半のいかにもゲーム音楽って感じはちょっと安い。ヴォーカル頼みでなんとかサマになってる曲って感じがしちゃうんだよな。
このアルバムの中ではなんかハズしちゃってる気がする。

♪Swallow
これも大英博物館サントラから。大英博物館モノは、シンプルな旋律を多彩な楽器で丁寧に彩っていくって感じなのかな。サンポーニャ(たぶん)の儚く滲むような音、チャランゴ(おそらく)が賑やかに刻むリズムで南米フォルクローレ調な音の重ねに、南へ渡るつばめの姿を歌う。哀切なんだけど慕わしげで、どこか暖かい感じもする。

♪みんな夢の中
穏やかでのんきな雰囲気の楽曲なんだけど、歌詞は結構剣呑でヤバいかもしれない。いかにもな胡弓の泣き、中国風アレンジ。チリチリ高音が絡んできたり唐突な重低音に、浮き足立って寄る辺ない歌が軽く狂っててヤバい。斬新だけど、個人的にはREPEAT PERFORMANCEⅡの編曲、歌唱のほうがいいかな。

♪Pãgina
これも「Pãgina」から。曲タイトルはラテン語で「ページ」ていう意味だそうな。ゆったりした三拍子のリズム、ゆるゆるに弛緩した歌唱で恋人たちを歌う。ところどころにあやうい不協和音がはさまって、ただならない感じ。ヤバめでずぶずぶにどっぷりなふたり、って感じの。
静流ちゃんの好きな、ベッタベタにラブい歌詞。なにしろ Nothing could be sweeter and deep, But your kiss だもんよ。

♪Secret of Life
これまた大英博物館サントラから。儚く溶けて消えるような淡い声なんだけど、美しい旋律と相まって繊細に楽曲を支配する。個性的なパーカッションとかウッドベースとか特徴的な音が絡んでくるのに、ふわーっと包み込むみたいにまとまって馴染んでる。


とてもひとりの人が歌ってるとは思えないくらいな幅の広さ。
おおたか静流のヴォイスパフォーマンスを堪能できる一枚なんじゃないかと。








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「humansystem」TM NETWORK [音楽]

humansystem04.jpg

無人島に一枚だけ持ってくCDって言われたら、コレになると思う。
ていうか、他になんにも聴けないとなるとどんな糞CDもお宝になるだろうと思うんだけども(笑)。

うん。むしろ、なんにもない無人島じゃなく、CDもDVDも本も遊び道具もたらふくあって、暇つぶしの途には事欠かない腐れ文明社会に於いても、なお燦然とお宝である、ってことを主張したい。我ながらくどいな。


♪Children Of The New Century
自分が“New”に属していて、これから未来と世界を征服してゆくのだぜ、という気概に満ち満ちる楽曲。なんつーか勝利予告ってか征服宣言みたいな。中学生のときによく聴いたけど、そんくらいの年齢のガキには覿面にキく。そりゃもうイチコロ。
CHILDHOOD'S ENDってアルバムもそうなんだけど、TMの楽曲で謳われる未来とか新しい世界、“New”はいつも強くて美しい。未来の賛美者、確実にガキの味方なんだよね。

♪Kiss You
無人島CDの中でもさらに無人島な、一番好きな曲。かっちょいい。
出だしの重低音にヤられたところに、ホーンが賑やかにスケールを広げ、世紀末的な世界観を鮮やかに立ち上げる。ハードでダークな未来でも、確実に自分たちのものにとらえてみせる、っていう自信ていうか予感ていうか、万能感たっぷり。
クールで無機的な世界に滲む人間の体温、みたいな歌詞はアルバム全体のイメージに通底する。
ある意味、humansystemていう造語の芯になる世界観だと思うんだけど。
で、この感じはPerfumeの無機質サウンド+甘ヴォイスなつくりにも通じるもんがあるような気がする。

♪Be Together
気持ちいい疾走感でぶっちぎり全速力。かつ、ロマンティックでかわいい。軽やかな甘さと爽快なキレ。

♪Human System
映像が浮かんでくるような、物語のある楽曲。出逢えない少年少女の切なさが、systemていうクールで無機的な言葉とかシャリっとしたシンセの泣き過ぎない音との対比で透明感のある詩情を醸し出す。
ウツって正直、歌うまくはないなーと思うけど、あの甘い声でこんなふうに歌われっと瞬殺される。ラスト近くのコーラスに泣かされ、途切れかけのオルゴールみたいな終わり方も寂寥で堪らんです。

♪Telephon Line
身もふたもない言い方をしちゃうと、電話会社のCMかよ、てな陳腐な歌詞なんだけども。まあいいじゃないですか、陳腐でも。っていう説得力のある柔らかバラードであることよ。照。

♪Leprechaun Christmas
なんとなく間抜けな出だし(笑)。明るい曲調に切なげな歌詞、ってのは個人的にツボ。ゴリっとギターをキかせてあるとことか、好き。

♪Fallin’ Angel
ハードで重めの疾走感がかっこいい。出だしのとことか痺れる。でもって、少年漫画的な一途ラブな歌詞世界が微笑ましい。←エラそう。

♪Resistance
だだっ広くスカーンと地平線へ抜けた、広大な空間を疾駆してゆくような、スケールの広がりを感じる楽曲。青臭く噛み付く歌詞も力強くって足掻いててイイ。

Come Back To Asia
Resistanceの諦めなさとうってかわって無常観のただよう静かさ。ていうか何でCome Back で Asiaなんだろ突然(笑)。そこはかとなく香るエスニック感がクセになる。

♪Dawn Valley
インストゥルメンタル。厳かなピアノと歌うサックスに、空間の広がりと柔らかな光を感じる。

♪This Night
ベタベタに甘くラブい歌詞がいっそ潔い、激甘超甘ラブソング。躍動感のあるサビ、透明なコーラスで甘さが締まってる感じ。


1987年のリリースかー。
いや多分にノスタルジーな気に入り具合ではあるんだが、懐古感情を除いたとしてもフツーに聴けると思うんだよね。




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「POISON」REBECCA [音楽]

♪はっきり言ってあなた ただのゴシップ好きよ
 笑い方が 死ぬほど嫌い

なんかこの歌詞をふっと思い出しちゃって(笑)。
こういうの、ズバッと指差して言ってやりたい輩がごろごろ居ますですね。酔っぱらいなんざもうどうでもいいじゃないか。

NOKKOの歌詞って恐るべきものがある。と、今さらながら。
こんなもんを中学生とかで聞いてたのかー。うーむ。

♪POISON MIND
上に挙げた歌詞はこの曲。むきー!ってキレそうになる、イラッと感がものすごい表現力で表されてることよなあ、としみじみ感心する。シンセとホーンとギターで分厚いつくり。

♪MOON
レベッカって言うと、この曲か「フレンズ」を挙げる人多し。
なんかノスタルジックで切ない。間奏のヴァイオリンもクる。好きだ。

♪真夏の雨
個人的にキーが合って、すっごい歌いやすい、風呂ソング(笑)。

♪TENSION LIVING WITH MUSCLE
出だしんとこにいちいち痺れる。カッコいい。でもってまた歌詞がアレで(笑)。ギャグすれすれな感じの、NOKKOの歌唱じゃなかったら成り立たないレベッカワールド。

♪DEAD SLEEP
インストゥルメンタル。シャリシャリなシンセ音楽。このアルバムが出た頃って、シンセが最先端だったのかしらん。

♪KILLING ME WITH YOUR VOICE
それほど印象にない曲だったけど、♪TENSION…、♪DEAD…の流れで聴いてるとぴったりハマる。しっかり流れをつくってんだなーとか妙に納得してみました。ピアノが華やかでオシャレ。

♪NERVOUS BUT GLAMOROUS
NOKKOの作詞センス、歌唱センス炸裂。
♪もしあたしが彼女を 傷つけたら あなた あたしをなぐるかしら
こういう歌詞ってなかなか出てこないんじゃないかと思う。
でもってサビんとこの歌詞のはめ方、歌唱が吃驚。洋楽に馴染んでる人はそんなに吃驚でもないのかもしんないけど、中学生には吃驚でした。

♪CHERRY SHUFFLE
陽気で明るい曲に、不穏な世相を匂わせる歌詞。なんか今聴くとすっごいハマるかも。

TROUBLE OF LOVE
アンニュイでメランコリック。それでいてどっかヒトゴト感のただよう、明るい悲劇、みたいな。

♪OLIVE
レベッカ得意の青春疾走ガールズソング。刹那の疾走感、希望と強さと裏腹な不安。こういうの絶品だ。


久しぶりに歌詞カード引っ張りだしてみたら、英文のとこが歪んでて、しゃ、写植貼ってるーーーー!って、そんなことに懐かしがってみた。笑。



タグ:音楽 rebecca
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